なぜホエイプロテインは高くなり続けるのか。8月3日の価格改定と世界で起きていること

著者:バズーカ岡田

この記事は「【プロテイン高騰】価格が上がり続ける理由とは?マンジャロ拡大との関係と危険性」を要約したものとなります。
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トレーニングお疲れ様です。今日はまず、皆さんにご報告があります。本日8月3日から、BAZOOKA NUTRITION のホエイプロテインの価格を改定しました。多大なるご負担をおかけすることになります。ただ、この値上げがどこから来ているのか、その背景まで含めて知っておいていただきたい。値上げの報告だけで終わらせず、一本の動画にしたいと思うくらいの内容だったので、正直にお話しします。

本日8月3日から価格を改定しました

プロテイン高騰の理由 バズーカ岡田

対象はWPC(ホエイプロテインコンセントレート)です。原価の大高騰を受けて、こういう形になってしまいました。

都度購入価格は8月3日からですね、6,900円(税込)。定期購入価格は5,865円(税込)と、こちら15%割引が定期購入ということで適用されているという価格になって、だいたい現行よりも1,000円ぐらい上がるという形になります。

現在ステップ割という最高割引率が適用されている方、25%割引が適用されている方は、そのまま25%割引という形になります。

皆さんには本当に多大なるご負担をおかけいたしますが、ご理解いただければと思います。

私たちの業界がいま買い負けている

ホエイプロテインがなぜ価格高騰を起こしているのかというのは、これまでも何度かご説明してきました。いくつもの要因があるんですけど、最近注目されているのは、マンジャロとかGLP-1作動薬といった、糖尿病とか肥満症治療で使われるお薬が広まってですね、それによって本当に食べなくなっている人が増えている、ということなんですよ。

食べないで痩せていくと、せっかく肥満症や糖尿病を治そうとしているのに筋肉もなくなって不健康になっちゃう。だから食欲がなくてもホエイプロテインなら飲めるでしょう、と。そういう流れが世界中で起きているらしいんですね。

正直、この規模感は日本にいると全然想像がつかないと思います。聞き手にも「全然想像つかないですね、周りにいなすぎて」と言われました。ただ、最近アメリカに行った身からすると、体つきが日本人とはまるで違う方が本当にたくさんいらっしゃる。今日本にいるとそんな想像つかないけど、世界ではそういう現状もあるのかなっていうのをちょっと感じました。

つまりですね、私たちみたいに、筋肉をより欲しいとか、スポーツパフォーマンスを上げたいという今までの使い方をしてた人たちよりも、新しい糖尿病治療薬・肥満症治療薬による弊害を防ごうとする使い方の人たちが買い勝ってるわけですよ。私たちの業界、買い負けてるわけですよ。

マンジャロという薬と公定薬価25%引き下げ

マンジャロっていうのは商品名で、チルゼパチドっていう一般名称があって、その中の商品がマンジャロなんだよね。同じチルゼパチドを有効成分にした商品にゼップバウンドというのもあって、こっちは肥満症という形で適用されていくものです。

そもそもやっぱり薬というのは、病気の方を治療するために作られているものです。それが今、自由診療という形で保険適用外でね、自費で皆さん高額なお金をお支払いして買って、糖尿病とか肥満症という診断がなくても、体重を落とすという目的で使われている。それで有名になっているんですよ。

そこに新しい動きがありました。この薬が売れると、公定価格、つまり薬の価格が下がるようになっているんです。中央社会保険医療協議会の総会が5月13日、日本イーライリリーの2型糖尿病治療薬マンジャロ皮下注について、薬価を25%引き下げることを了承したというニュースが出ました。

簡単に言うと、決められている価格が25%下がるので、仕入れしやすくなるわけですよ。これを使って患者さんを治そうとする方々も、この薬を使って自費診療をしようという方々も、手に入れやすくなります。ということは、さらに使う人が増えるだろうということも予想できるじゃないですか。

インド、ブラジル、円安。買い負ける日本

原料が上がっている理由は、薬だけじゃありません。

インドっていうのはヒンドゥー教だから牛の肉は食べれないけど、牛乳はいいらしいんだよ。だから自前で牛乳を摂っているらしいんだけど、多すぎてもう自国では足りないと。インドの需要が増したらもう終わりですよ。ブラジルなんかもすごい買ってるらしいんだよね。

日本はしかも今、円安でしょ。だから買い負けるんですよ。日本に入れるためには相当お金を積まないとホエイプロテインが手に入れられないという状況があるんだよね。

もっと前になると、ウクライナ戦争による影響で動物の飼料が減っていくという問題もありました。そうやって様々な要因があって値段が上がっているところに、このマンジャロの公定薬価が25%下がるというものが加わってくるわけです。

GLP-1、GIP、そしてトリプルアゴニスト

もうひとつ、最近すごい事実を知ったので共有させてください。

まずGLP-1というのは、食べ物を食べると消化管ね、小腸から出てくるホルモンのことを言うんですよ。インクレチンというんですけど。GLP-1作動薬というのは、GLP-1と同じような成分を含んだものを体に入れることで食欲を低減させるというやつだね。これでもだいぶ痩せると。結構前だね、数年前に入りました。

最近、去年ぐらいからすごく注目を浴びているのがマンジャロで、これはこのアップグレード版で、GLP-1とGIPという2つの消化管ホルモンを使って、違う経路で、二重の経路で痩せさせるんだよね。2つのインクレチンを使うということでツインクレチンと言われたり、2つの薬効成分があるということでデュアルアゴニストって言うんだよね。アゴニストっていうのは受容体に作用する作動薬ってことなんですよ。

そして今度はですね、トリプルアゴニストってできたんです。

聞き手も驚いていました。トリプルはできちゃったんですか、と。トリプル、今ね臨床試験中なんです。GLP-1、GIPに加えて、さらにグルカゴン入れると。この3つでトリプルアゴニストっていうのができて、これがすごいらしいんだよ。

一般名称で言うとセマグルチド、商品名で言うとオゼンピック、リベルサス、ウゴービーとか。次のGLP-1とGIPのデュアルアゴニストってやつは、いわゆるマンジャロだけど、この有効成分はチルゼパチド。マンジャロとかゼップバウンドっていう商品がある。このトリプルアゴニストっていうのは、レタトルチドっていう一般名称で、まだ商品化されてないんで、マンジャロとかそういった名前はまだないんですよ。

外科手術でしか届かなかったところに薬が届く

でも、このトリプルアゴニストが今ね、臨床試験中で半端、半端じゃない効果を叩き出しているんです。

もう外科手術でしか到達できないところまで行けるらしいです。胃を切除して物理的に食べられなくする人たちと同じくらい痩せちゃうっていうのがあって。これすごいです、本当に。確かね、1年ぐらいで体重が25%ぐらい減るんだよね。本当に食べられなくなっちゃうんですね。

まずGLP-1作動薬は体重15%ぐらい減るよと。GLP-1とGIP、デュアルアゴニスト、マンジャロは20から21%減るということで、トリプルアゴニストのレタトルチドは24.2%、今のところ減ってて、さらにこれが減り止まってないんだ、こう言ってるんだって。じゃあ、もっと臨床試験の期間を長くしたらもっといい可能性がある。

これ本当に禁断の果実じゃないですか。食欲っていうものを本当に医学的・生化学的にハッキングしてるんだよね。

もちろんね、副作用がありますからね。例えば吐き気、嘔吐とか。あとはね、胃の動きが遅くなるんで、胃に内容物が溜まって臭くなるという話ね。そういうのもあったりするから、だからちゃんと医師の診断のもと、肥満症とか糖尿病に適用するというものなんだけど。まあ今、自費診療でね、自己責任でやる方も増えているけど。

胃を切除するオペと同等か、下手したらもっといく。それを考えたら、これやばいでしょう。だからホエイプロテインでも飲んで、せめて筋肉保ってねっていうこと。それは良くないですよ。

アンチドーピング規定に抵触しない。だから怖い

思ったのが、これWADAによるアンチドーピング規定に抵触しないんです。ダメです、じゃなくて、全く禁止されてないんですよ。扱いで言ったらクレアチンとかカフェインと一緒ってことですよね。

聞き手も同じ結論に行き着いていました。それはボディビルディングに含まれてしまうってことですよね、と。そういうことです。

だから自費診療で男性ホルモン補充療法とかもあるように、こういった糖尿病治療薬などが実はボディメイク的な自費診療に使われている可能性も、もう十分あるなと私は思うんですよ。だってこれチャンスでしょ。しかも公定薬価25%減ですよ。仕入れやすいでしょ。ってことで安くお客さんに提供できるでしょ。もっと来るよ。

減量のつらいのって空腹じゃないですか。そこが消えて、筋トレしまくってホエイプロテイン飲むのいいって、これボディビルですよね。空腹感のない減量。空腹感ないけどしょうがなくプロテイン飲んで、しょうがなく鶏肉食うって。これやばいでしょ。

私が感動するのは体そのものじゃない

なんか美しくないですね。

全く違うゲームになるし、出来上がった完成物に苦痛とかがあんまり含まれてないんで、私はあんまり興味がないんだけど。なんか一生懸命作り出したから価値があるじゃん。別にさ、美しい体ってさ、確かに見物してて面白いけど、何かを感じさせるじゃん。この人頑張ったんだろうなって。だからすごく感動するんだけど、それなしで作られた体にはちょっと興味は、私は湧かないんだけど。

でも、それは厳正な審査されるわけだから、いい筋肉残って体脂肪がない方が勝つわけじゃないですよ、ということも、もう起こっているかもしれないですよ。

だから世の中の、飢餓と戦ってきたホモサピエンス史からしても、ものすごいパラダイムシフトが起こっている。革命ですよ。

なんかそれ、後々どうなるかというリスクは絶対、あんまりわからないものじゃないですか、新しいものって。そこまで考えた時に、どうなっちゃうんだろう。原子を研究していた物理学者たちが、この核戦争を予測することはなかったと思うんですよね。同じじゃないですか。生化学的な興味から研究されてきたものが、糖尿病とか肥満症治療が治ればいいって思ってきた純粋な思いが、世の中としては変わっていくこともある。人間というのは、これから先何が起こるかっていうところまで全部予測せずに動いていくから。だからちょっと怖いよね。

今回のこともすごく怖いし、この薬による副作用で本当に体を蝕まれていく人もいるだろうなって思う。特に自費診療の世界においてはね。本当にね、注意深く見守っていかないといけないし、自費診療だからといって簡単に手を出してはいけない。それぐらいの体重減少率ですよ。30%だよ。これは一度手を出したらもう戻れないですよね。100kgの人が70kgで仕上がるから。

競技の世界で何が起きるか

WADAの規定っていうのはもちろん完璧じゃないじゃないですか。法律も憲法も完璧なもんないんだけど、ちょっと、もしボディビルというものがそこにはまってやるなら、ちょっとアップデートしないといけないし。減量系の格闘技もね。減量系の競技、減量しなければならない競技も関係ありますよ。

だからWADAとかがどこまでこれを注目するかわからないですけど、今後は改定されなければアスリートの世界においても多大な影響を及ぼしてしまうな、ということを思いました。

だって審美性の競技でいったら、ほぼ全員使った方がいいじゃないですか。そう、例えば体重の階級はないけど、新体操とかそういった方々はさ、やっぱり細く美しく見せた方がいい。しかも例えばジョッキーとかね、体重軽くした方がいいとか。相当やばいです、これ。まん延したら取り返しつかないですね。

でも、それが25%の公定薬価の減少により後押しする方向に来てしまって。自費診療というものもどこまで規制されているか、私も法律は分からないけど、実際にあるのであれば、これはもっといくだろうね、自費診療の方は。

これからも食事と向き合い続けます

ということでね、今回はホエイプロテインの価格が上がってしまいましたという報告なんですけど、その背景を知れば知るほど、本当に興味深くもあり、怖くもある現状だなというふうに思います。

なので、やっぱり体づくりを通して、食べて痩せられる方法っていうのを、これからも追求していくことがすごい大事だなって思ったんですね。これからも皆さんに情報を提供して、健康的に体づくりができる方法を提供していきます。

参考になれば幸いです。今日もご視聴いただきありがとうございました。トレーニングいってらっしゃい。