この記事は「【令和の米騒動勃発】お米(糖質)がアスリートやトレーニーに与える恩恵を改めて考えるプロのボディビルダー」を要約したものとなります。 YouTube【新・バズーカ岡田チャンネル】は(ほぼ)毎日配信中ですのでぜひご覧ください。
「令和の米騒動(中日ドラゴンズのニュース)」について解説。 今の時代連帯責任にするのではなく、各選手に応じた食事指導が必要であると思います。それに日本はお米が美味しい国なので、ぜひ禁止ではなく制御の方向性で考えてもらいたいですね。
今日のテーマ「米がもたらす身体への影響」
今日は、プロ野球・中日ドラゴンズで話題になった「令和の米騒動」を題材に、アスリートやトレーニングを行っている皆さまに向けて、お米が体づくりにどのように貢献しているのかについてお伝えします。
令和の米騒動について(中日ドラゴンズのニュース)
セ・リーグ最下位の中日が、とんだ「米騒動」に巻き込まれた。
というニュースで大きな話題となりました。
試合前の食事会場での白米の提供が休止されたという情報が公となり、これが既に3週間も続いているそうです。調子を落とした選手がご飯の食べ過ぎで動きが鈍くなったからだと考えた立浪監督が、他の選手にも米抜きを強いたわけです。
しかし、守護神マルティネスがこの騒動で「なぜ米がない」と抗議し、外国人選手からの声がきっかけで、投手陣には白米が即座に復活したとの事です。
米の糖質がアスリートにどう影響しているのか?
X(旧Twitter)でトレンド入りするほどの話題になっていることから、皆さんも米は体作りやアスリートに必要と理解されてきていると思います。一時期、糖質制限ダイエットで白米が非常に敵視され、白米はまるで砂糖の塊であるかのように見られていましたが、最近はそういった意見も減ってきたようです。
白米は私たちのトレーニングや、高強度の運動において非常に重要です。高強度の運動である連続した投球を行うポジションにおいて、糖質はエネルギーの主体であると考えられます。
例えば、野球では何十球も投げるようなピッチングの時、筋トレでいうと渾身の1レップを何発もあげる時考えてみましょう。瞬時に多くのエネルギーを必要とする動作を、しかもそれを連続して行う時は大量のエネルギーを必要とするため、そのエネルギー源としての糖質は欠かせません。したがって、投手として試合に出る前に白米を食べることでパフォーマンスが上がるのです。
しかし、白米を食べすぎると太ることも事実です。白米に限らず、食べすぎれば何を食べても太ります。白米を食べすぎて太りすぎた選手がいる場合、糖質の摂取方法を再考することは必要ですが、糖質が必要な投手まで糖質を制限しすぎるのは、適切な判断ではないと私は感じます。
また、日常的に糖質を摂取していた選手が急に糖質を取らなくなると、筋肉のエネルギー不足だけではなく、脳のエネルギー不足になって思考能力も低下する可能性があり、状況判断を誤るリスクも考えられます。平常時の食事を急に変えることは、そのようなデメリットを伴う可能性があると思います。
パフォーマンスを最大限に引き出すためには、食事や糖質を適切に摂取する事が必要ですが、糖質の摂取方法に関する判断は、一概に正解があるわけではなく、個々の選手や状況に応じて考える必要があります。
トレーニングにおいての米の重要性
トレーニング、特に筋トレにおいて、糖質は非常に重要な役割を果たします。例として、中重量の筋トレ、具体的には10回3セットのようなトレーニングを遂行するには、糖質の存在が大きいと言えます。事実、糖質を制限するとレップ数が減少してしまうというデータもあります。しかし、一方で糖質を抜くことに慣れてしまうと、その影響が少なくなるという事例もあるようです。
一般的に人間の体は、糖質と脂質をエネルギー源として使用するハイブリッドシステムを持っています。長い進化の過程を経て、このハイブリッドシステムが確立されたことを考えると、その片方のエネルギー源である糖質を使用しないというのは、基本的には理にかなっていないと考えるのが良いでしょう。
トレーニングを行う際、糖質を使って運動をしますが、ここでは「解糖」と呼ばれる代謝が進みます。解糖によってピルビン酸という代謝産物が生じ、そこから乳酸が生成されます。これらの代謝産物はただの残りカスではなく、筋肥大のシグナルとして作用し、筋肉の成長を促進することもわかっています。このように、糖質を摂取する事は、筋肉のエネルギー源として糖質を使う事で良いトレーニングを実現し、そしてその結果作り出される代謝産物が筋トレによる筋肉の成長をサポートしているのです。
筋トレを行っている方は特に糖質の摂取とその利用が筋肉の成長に寄与することを理解し、適切な量の糖質を摂取することが重要です。適切な量をタイミングを推定するのは難しいのでですが、決められた運動時間の最後まで筋肉が力強く動けるか、集中力が持つか、体重が減ったり増えたりする事はないかを参考に、摂取量とタイミングをアレンジして、自分なりの方法を作り上げると良いでしょう。
日本の食文化を堪能するためにもトレーニングを頑張ろう!
中日ドラゴンズの米騒動を通して、糖質の重要性に改めて目を向けることができました。かつて糖質制限ダイエットが流行っていましたが、現代では糖質の重要性が再評価され、多くの人々が糖質の大切さを理解しています。
日本には白米を生産している農家が数多く存在します。しかし、糖質制限ダイエットの影響で、彼らの生産する白米の需要が減少して困っているのも事実です。
筋トレを行えば、糖質を適切に体内で利用することができる為、食べても太りにくく健康的な体を作り上げることができるのです。
美味しい白米を罪悪感なく食べる事で適度に糖質を摂取し、適切なおかずを選び、そしてしっかりと質の良いトレーニングを行い、トレーニング(運動)で糖を使って筋肉に還元するという自然で健康的な生活スタイルを取り戻して欲しいと思います。
中日ドラゴンズの選手たちには、連帯責任をやめ、美味しいご飯を個々に応じた量とタイミングで食べて、最高のパフォーマンスを発揮してほしいと心から願っています。